論理思考の普及にかける情熱が溢れる
著者の「論理力を鍛えるトレーニング」本3部作の最後を飾る本である。全2作は、論理力を身につけるためのテクニックとして、「構造化」(メインメッセージをキーラインメッセージがしっかりと支えるピラミッドを、いかにして構築するか)について解説している。具体的なイシューを取り上げ、読者は、自分なりの解答を考えながら読み進む形式をとっており、自分の論理思考のレベルと弱点を知ることもできる。 今回の著作には、生活の中でも論理思考をもっと使えるようにしたいという著者の思いから、身近なテーマが選ばれている。本の中でも指摘されているが、日本では、対立軸の発見や、それによる相互理解というプロセスがあることがあまり知られていない。議論=ケンカ=勝ち負けではなく、議論をして、より適切な道を選んでいくことの方が、重要なはずなのに。 著者は、何度も議論=ガマンを強調している。答えのでない不安定さを耐え、徹底して考え抜かなければやはり納得できる解答にはたどり着けない。わからないことは、専門家に任せればいいという、他人依存の姿勢も著者は批判する。専門知識がなくても、持っているネタを使い切り、自信をもって、徹底的に考えることから突破口は開ける。この著者の言葉も重く受け止めなければならない。 多くの論理思考の本がテクニックの伝授に走りがちな中で、読み手の「覚悟」や「志」にも訴えながら、ねばりとこだわりとつながりの論理思考を、広く普及させたいという著者の情熱と思いが、十分に伝わってくる。
無理な内容が目立つ
話題の筆者なので、あんまり中身を見ずに買ってしまった。ちょっと失敗したと思っています。ロジカル・シンキングは大切なのですが、わざと一般的な議論と逆の解答を導き出して、無理な議論を展開している部分が多く見受けられます(赤信号とか幼年期の英語とか)。 本来はある目的に沿って正確な議論をモレなくダブりなく展開できる能力を目指すことが大切なのに、正確な議論よりも「意外さ」を狙うようにばかり目がいっている著者の姿勢には大いに疑問です。 結論としては、ロジカルシンキングを学ぶなら別の本にした方がいいでしょう。手にとって実際見て見ればわかります。
幻冬舎
意思伝達編 論理力を鍛えるトレーニングブック 論理力を鍛えるトレーニングブック (かんきビジネス道場) 企業参謀 (講談社文庫) 先見力強化ノート―論理力を磨いて未来をつかむ! 続・企業参謀 (講談社文庫)
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